人事/コーチング

すべては「前向き質問」でうまくいく 質問志向の技術/クエスチョンシンキング

すべては「前向き質問」でうまくいく 質問志向の技術

著者名: マリリー G.アダムス (著), 中西真雄美 (翻訳), 鈴木義幸 (読み手) 評価: ★★★★

こんな人におすすめ

本に出てくる主人公さながら

  • プレイヤーとしては一流だったが、名監督になれていなくてもどかしく思っている人
  • メンバーに影響力の大きい異分子がいて困っている人
  • メンバーのパフォーマンスを出すのに、手取り足取り指導が必要で困っている人
  • いつも自分が先頭に立っていて息抜きもできていないと感じている人
  • あるいはそういうミドルマネジメントやチームリーダーを抱えているマネージャ の皆様

すべてにおすすめできる本。

『いつも結果を出す部下に育てるフィードフォワード』と共通する内容でした。本著の方が包括的で現実的な内容。『~フィードフォワード』の方がやや特化した内容。 ”フィードフォワード”という言葉の使い方は少し違うかもしれない。

いずれにせよどちらかを読んで興味を持った方はぜひ両方読むとよいかと。

感想文

クエスチョンシンキング。
また一つ極めて重要なことを学んだ気がする。我ながら今更とも思うし、学びに年齢は関係ないので今知れてよかったと思う。

本著でいう「前向き質問」は、『~フィードフォワード』でいう質問とは必ずしも一致しない。
包含しているが、全部が全部、いわば未来志向というわけではない。その点は『~フィードフォワード』と両方読むときには注意が必要そう。
本著ではあくまで「否定的な質問」もっというとネガティブワードとの対比で「前向き質問」と言っていると思う。その意味では「前向き」というよりは、建設的とかポジティブシンキングとか言った方があっている気がする。

厳しい時、失敗した時、気分を害した時こそ、ネガティブワードを封印するところから希望が見えるというお話。
ただそれは簡単じゃないよ、という現実も言っている。
チームとしてはリーダーだけがしょい込むものではなく、日ごろから文化を作っておく必要があるだろう。ネアカなキャラの人が一人いるだけで変わったりもする。
また個人としては、切り替えるための自分なりの所作、ルーティンが必要だったりするのだろう。

内容面とは別に、本著を読んで「コーチング」について認識を新たにした。
主題の通り「質問」がすべてであり、「答えを言う」のはコーチングではないというのは徹底している。一方で、単に聞いているのとは違うんだよな。
うまく言えないがどこか「導いている」。私もそうだが、多くの人はどこまでもいってもプロのコーチになるわけではない。マネジメントが本業になるだろう。その時必要な気がしていて、個人的には深堀りしていきたいテーマである。

本を購入する

-人事/コーチング