コーチングの神様が教える「できる人」の法則
著者名: マーシャル・ゴールドスミス, マーク・ライター, 斎藤聖美
評価: ★★★
こんな人におすすめ
ひょっとして天狗になっているかもしれない
ひょっとして裸の王様になっているかもしれない
と、ひょっとして思っているリーダーの方へ
ただ、「コーチング体験はこれ1冊でOK」という帯タイトルはしっくりしない。 本書で取り上げているコーチングに関する書籍を網羅するような内容ではなく、ある側面に特化したものになっている。 エグゼクティブコーチに特化しているからということなのか。
あ、「コーチングの神様」に何を言っているんだろう、わたし。
感想文
上記 こんな人におすすめ の続き。
読み違いかもしれないが「(無駄に)嫌われる言動」を排除しよう、という啓発に特化した内容になっている。 ちょっと”普通の”コーチング本とは違う。
そもそも「答えは相手の中にある」というのがコーチングの原則かと思っていたのだが、その意味でも外れている。
前提として、エグゼクティブ向けに特化していて、すでに事業では成功しており、事業そのものに関してのコーチングは必要ないということなのかな。
同時にそういう成功者だからこそ身にまといやすい”悪癖”がある、と説く。
何がコーチングなのか?についてはよくわからないが、そういう本だと思って読めばよい。 むしろエグゼクティブでなくても、”悪癖”は思い当たるものが多いはず。普遍的な人間の弱さというか。
知らず知らずのうちに、対人関係で優位に立とうという深層心理が働き、相手を傷つけたり不快にさせてしまうというもの。
”悪癖”なので、正したほうがよいというのはその通り。間違いない。自分も思い当たるものがたくさんある。
一方で、リーダーは聖人君子じゃないといけないのか、といえば違うと思う。ドナルドトランプもイーロンマスクも田中角栄も、もっと人間臭い。 彼らは”悪癖”を持っているなんてもんじゃない。
しかし”悪癖”も笑って周囲が冗談にできてしまうような魅力がある、ということではないか。
嫌いな人もいるだろうが、信者のように付いてきてくれる仲間もいる。
個人的には今興味があるのは、もうちょい一般的なコーチング。あるいはリーダーシップ論でいえば、むしろ嫌われることを恐れないというのがテーマである。
その意味ではちょっと違いました。