人事/コーチング

成長を支援するということ――深いつながりを築き、「ありたい姿」から変化を生むコーチングの原則

成長を支援するということ

著者名: リチャード・ボヤツィス (著), メルヴィン・L・スミス (著), エレン・ヴァン・オーステン (著), 和田圭介 (著), 内山遼子 (著), 高山真由美 (翻訳)

ん、著者多いな。とてもそうとは思えないくらいよくまとまっている。翻訳者がすごいのかもだが、きっと良いチームなんだろう。

評価: ★★★★★

こんな人におすすめ

コーチングに興味のある方へ。本ブログでもそれなりの数をの書籍を読んでみたが、私の中ではひとまずこれが決定版といえる。

ただしテクニック的な要素は強くないので、『人生を変える!「コーチング脳」のつくり方』と合わせて読まれたい。(もっとノウハウということならまた別の書籍)

感想文

正直、消化しきれていないが、ようやくいろいろなもやもやが晴れる本と会えた。

もやもや
・コーチングとは「答え」を教えるものでも、導くものでもなく、あくまで「答え」は相手の中にあると考えるもの。であっているか?
・したがって結果として生まれる行動は相手の能力に依存せざるを得ない。それが「教える」より良いものになるとは限らない。であっているか?
・これまた相手に依存するが、「教える」より往々にして、行動までに時間がかかる可能性がある。であっているか?
・全部YESならば、組織として達成すべき目標を持っているマネジメントとしては、コーチングという手段が最善にならないケースが多々あるのではないか?むしろマネジメントの顔と、別の顔(人)がコーチをした方が適切ではないか?

個人的には事業創造やマネジメントが主であって、コーチングは手段でしかない。
しかしマネジメントの重要ミッションに育成がある。VUCA時代のマニュアルも正解もない経営において一人一人が自律的に成長していくことが最善に近づく王道と思っている。そう思ったときにコーチングほど重要な手段はないとも思えてきた。
そんな動機でただいま絶賛多読中なわけである。

経営的な書籍としては、『ビジョナリーカンパニー』や『会社という迷宮』に納得し、『ロープライス・エブリデイ』や『エクセレント・ホスピタル』といった事例に惹かれる。
共通するのは、信念とも言える強いリーダーシップだ。

本著はこういった強いリーダーシップに基づくマネジメントと、コーチングという個々人にゆだねるアプローチとが全く矛盾しないということを確信させてくれる。
そんなことを書いているわけではないが、はっきりとつながった気がするのだ。
共通するのは強くて楽しいビジョンであり夢である。あるいは強い個人よりも、結束した仲間である。あるいは良い習慣である。

こうまとめるといかにも青臭い。。。読んでくれとしか言いようがないし、自分でもまた読み返してみよう。

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