コトラーのH2Hマーケティング
著者名: フィリップ・コトラー (著), ヴァルデマール・ファルチ (著), ウーヴェ・シュポンホルツ (著), 鳥山 正博 (監修, 解説), 大坂 裕子 (翻訳), 石丸 由紀 (翻訳)
評価: ★★★★★
こんな人におすすめ
やっぱり名著であり、何よりマーケッターの共通言語にあふれている。マーケティング分野に関わる人は一読しておかないといけないんだろうなぁ。
自信の知識を時代に即してアップデートし続けているのがすごい。あ、もうある種の聖者になっていて、弟子が聞き取ってまとめているのかしらん。とはいえ、それでもすごくて、読み手としては最新を読んでおきたい。かつ、何度も読むべき教科書的な本でもある。
感想文
3回読んだ。理解度はまだ高くない。自分の言葉で説明できるレベルにない。が、大事そうなことが書かれているのは感じる。そんな本。
いわゆるマーケッターではないのだが、この10年、マーケティング領域に関わってきた。
ふと気が付いたらこの領域は滅茶苦茶進化している。(まぁどの分野もそうなのかもしれないが)
どんな分野でも成熟し、理論が確立されていくと、経験年数による学びが相対的に重要度が低下すると思う。また地頭、ビジネスコアスキルによる優位性も失われてくる。
理論を知識として習得し、その上でその分野に特化して試行錯誤をして鍛え続ける「プロ」が出現する。
囲碁・将棋でいえば定石・定跡がどんどん進化している。これを”知っているか知らないか”で、序盤から中盤まで勝負が決まってしまう。
(「プロ」同士はみんな”知っている”ので、その上での勝負になる。)
こうなると、一般論として若年層が優位になっていく。圧倒的に効率的な学習理論で成長し、いざ勝負となった時の瞬発力でも優位に立つ。何より最後は体力勝負だ。
オッサンズとしてはこうした「プロ」を年齢問わず尊重し、場を用意して任せていかなくてはならない。そのことをもってオッサンの価値がなくなるわけではもちろんない。
またオッサンも「プロ」としての負けじと成長することを否定もしない。羽生会長のごとく。
ただ、こういう「プロ」の世界があることを知らず、経験とジェネラリストとしての地頭で互角に会話しているならば、それは老害といわれるのかもしれない。老害もまた年齢問わずだ。
と、マーケティングの進化を学び、感じている。将棋と同じくらい、マーケティングは進化している。
「プロ」の若手に教えを請いつつ、その基本スキルである<デザイン思考>については自らも新たなコアスキルとして習得しないといけないと考えている。