デザイン思考が世界を変える
著者名: ティム ブラウン (著), 千葉 敏生 (翻訳)
評価: ★★★★
こんな人におすすめ
- 基本的には、創造性が求められる仕事をしている方すべて
- ロジカルシンキングはビジネスパーソンとしてのたしなみ(巧拙の違いはあれど)だと思っている方。 それは正しい。もう一つたしなみを増やしてもいいかもしれません。
- 新発想に行き詰まっている方。
- うちは顧客第一主義だ、と日頃言っている上司の方。
かな。
感想文
漫画でもない、けどここまで読みづらくない本がありそうな気がするので最高評価にはしませんでした。 ただ、読むべきなのはもちろん、理解して使ってみるべき思考法だと思います。
流行り言葉のように広がっていったデザイン思考。私が天邪鬼な性格なので、流行りっぷりが鼻についたのと、ググったレベルでの理解でわかった気にもなったので、ちゃんと本を読んでこなかった。
読んだ感想は、①ずっと引っかかってた気持ち悪さは解消されず、②やっぱりよい思考法だ、③けどそんなに新しい話か?と。
気持ち悪さの原点はネーミング。
Wikiでは「デザイナーがデザインを行う過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉」とある。
Bing Copilotでいうとさらに「ビジネス上の課題解決に応用」ということになる。 (最近変わりつつあるけど日本ではデザイナーの仕事は矮小化されがち。UXデザイナー、あるいはクリエイティブディレクターといった方が近い気がする)
ネタバレだが、書籍の中では「デザイナー」と「デザイン思考家」とで明確に分けられている。こうなると、意味が分からなくなる。
何より、例えば「ロジカルシンキング」と比べて「デザインシンキング」のわかりにくさよ。(伝わるかなぁ)
IDEOの宣伝を兼ねた言葉だと思っていたが、そういうことではないらしかった。
”思考”ってのもあいまいな表現。心の持ちようなのか、ハウツーに近いのか。
結論、両方。実践で磨かれて、ハウツーまで落とし込まれたもの、という感じだ。
心の持ちよう、いわば”考え方の考え方”だと思うのだが、この意味で非常に重要だと思う。 すぐに実践できるハウツーまで落とし込まれているのもすごい。
一方で、誰でも同じレベルでできるのかというと違うという。これまたIDEOのマーケティング意図が見え隠れするのだが。
そんなに新しいのか? 既視感が漂う。それは次の書籍の感想にて。