リーンマネジメントの教科書
著者名: 細野真悟
評価: ★★★
こんな人におすすめ
- 新規事業開発、商品企画、営業企画等の「企画部門」に配属になった方
- とりわけ大企業において上司から「何か新しいこと」を求められている方 そして、もう取り組み始めているが「会社が変わらない」と心が折れかかっている方
- ただし他人の成功事例を聞いたときに、「うちは違う」と思うことが多い方にはオススメしない。その思考法をダメというつもりはなく、むしろ好きなんですが、そうやって斜に構えてしまうと頭に入ってこない本な気がする
感想文
正直言って書きっぷりは好みではない。あまりにも成功体験に基づきすぎているというか。率直に鼻につくというか。
こういう場合、自分とは段違いのホンモノか、自信過剰なニセモノか、いずれかである。
ちょっとムカつくが、どうやらホンモノのようだ。
書かれていることはさほど難しくない。理論ではなく実践が難しいのかというと、そうでもない。できそうなことばかりだ。
それがまた鼻につく。
いや、よく胸に手を当てて考えると鼻につくのではない。できない自分に腹が立っているのだ。
昔、誰もが知る大企業の方が仰っていたことがある。
「うちの新しい企画はいつも華々しくキックオフしている。そして失敗事例はない」
大事な企画ほど多くの部署を巻き込んでスタートする。
一方で、きちんと振り返りされることもない。ゆえに失敗はない。ということだった。
スタートが華々しいことが悪いとも言い切れないが、たいていは兼務者の集まり。
トップの信任があるようだが、コミットメントはない。
こういうのがダメなのは自明で、みんな言っていた。
だがその時は、「じゃぁどうする」がなかった。
結局、自分自身も酒場の愚痴レベルだったわけだ。 いま、その解の一つがここにある気がする。 しかし、読後感はよろしくない。(自分が悪いのだが)