人を動かす
著者名: D・カーネギー, 山口 博 (翻訳)
評価: ★★★(3.5)
こんな人におすすめ
- ミドルマネージャになった方へ
- いうことを聞かず反発してくる部下がいる。
- そこまでではないが、成果が出ないのに言い訳が多い部下がいる。
- ワークライフバランスがちょっとライフに偏ってい(るように見え)て、成長意欲を感じない部下がいる。
- 部下にどう見られているのか、気にしないと言ってたけど、ちょっと気になってきた。
とにかくちょっとイライラしている。(そんな心理状態の時には読めないので、少しでも落ち着いているときにぜひ)
感想文
人を動かすのは
・権力
・権威
・論理
・情理
と思っている。
このうちの情理に特化して、科学しようとしている本といえばいいのかな。
さらにその一部に特化したのが『いつも結果をだす部下を育てるフィードフォワード』という感じで、そちらも面白かった。
結果が出るなら、権力も権威も否定すべきじゃない。むしろ、権力や権威を適切に行使できる環境を作るのが上位マネジメントの役割とも思う。
いやいやでも動いて結果が出れば、後から気持ちもついてくることも多い。
論理の重要性は言わずもがな。ただ、論理的に火を見るよりも明らかなことなら、メンバーもすでに自主的に動いている。現実的には、火を見るよりも明らかとまでは言えない論理で、行動に移していかないといけない。
論理は破綻していなければいいのだ。
最後は(あるいは最初から)情理で人は動く。子供の涙や笑顔で、予定外の行動・出費に至らしめられるそれだ。
それが自発的内発的な動機付けになった時に最高のパフォーマンスが出やすいのだろう。少なくともマネジメントの手が離れ、新しい課題に向かうこともできる。
ところで、 人は褒めて育てるのか、ダメ出しをもって育てるのか。総論としてはもう答えが出ているのかな。
ただ個人的には、ダメ出しどころか今ならハラスメント認定されかねない環境で育てていただいた。昔気質の職人の世界が嫌いじゃない。だからまだ腹落ちできないところがある。
人による、仕事内容によるのか。あるいは褒めるとダメ出しの二元論が間違っていて、実は根底で(例えば「愛情」とか「レコグニション」)同じことを言っているということなのか。
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