経営

教養としての「会計」入門

教養としての「会計」入門

著者名:金子智朗 (著)  

評価: ★★★★

こんな人におすすめ

文字通り「教養」として読むべき本。裏を返すと「教養がない」人が読むということになり、僭越至極であるが、私もその一人ということでお許しいただきたい。

経営企画や部門責任者はもとより、いわゆる専門職のような方々であってもお勧めしたい。
エンジニアなら例えば減価償却の概念なしに大規模開発の是非は議論に参加できない。そもそも会社の方針の理解度が変わるだろう。会社の歯車にならないための最低限の武器という感じ。

一方で、この一冊読めば十分かもしれない。と、最近、思い立って簿記3級を受けて落っこちた人が言っている。

感想文

とにかく読みやすい。とはいえ会計用語は出てくるのだが、どこかで聞いた言葉が大半だろう。それらの意味を理解することをサボってきたわけだが、ようやく合点がいき、シナプスがつながってくるものがある。

覚えるのは苦手である。
という話をしたら先輩から「風が吹けば桶屋が儲かる」ってどういう話か知っているか?と言われた。
知らなかったのだが、その場で教えてもらった。
で、「これ忘れられるか?」と聞かれた。

「風が吹けば桶屋が儲かる」について知らない人も多いと思うので、ぜひ試してみてもらいたい。
(ちなみに最後の方は幾つかシナリオがあるらしい。)
きっと一回聞いただけでもう覚えてしまう。というか「忘れられない」というほうがしっくりくる。

理屈で、できれば物語として、できれば右脳にも残るようなイメージをもって、聞いたことというのは忘れないということ。

会計についてそんな感じで教えてくれる書籍。
残念ながら元の教養の限界で、「風が吹けば桶屋が儲かる」ほど面白いとは思えず、右脳にも残らないが。

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