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失敗の本質 戦場のリーダーシップ編

失敗の本質 戦場のリーダーシップ編

著者名: 野中 郁次郎, 杉之尾 宜生戸部 良一, 土居 征夫,  河野 仁, 山内 昌之菊澤 研宗   

評価: ★★★★

こんな人におすすめ

  • 『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』の続編にあたる。
    前著の否定や修正というよりは、追加の分析という位置づけ。前著から時が経って、なお重要度が高まり、補足が必要と考えての執筆。(時が経ってといっても、もうだいぶ前だが、残念ながらというべきか全く色あせていない)
    なのでどちらも読みたいし、できれば続けて読むべき本と認識した。

    リーダーたらんとする人はもちらんだが、子育てをしようとする親として読むのもよいだろうな。
    あと政治家の方はこういうのを読むとどう感じるのだろうか。

感想文

 

前作の続き。相変わらず耳が痛い内容で、それゆえ面白い。
本作はリーダー不在に焦点を当てているわけだが、いたずらに不在を嘆き、リーダー登場を期待している本ではない。
そもそもリーダーに求められるものを、歴史や個人比較、日米比較を通じて明らかにし、不在である「本質」に迫ろうというもの。
不勉強で”総力戦研究所”というものを今回初めて知った。名称はともかく、今こそ必要なものじゃないかと思った。

感想自体は前作にだいぶ書いてしまったので、ここでは少し脱線してコメントを残しておきたい。

尊敬する先輩から「これを読め(見ろ)」と言われた書籍や映画・ドラマがある。
当時は片っ端から何も考えずに読んでしまったが、今思うとこんな解釈でよいのだろうか。

①人間的に成長するためには時代小説を読め
根本はこれだった気がする。本ブログとはかけ離れるが、ビジネス書ばかり読んでいるんじゃねーと。
「一平二太郎」っていうんですね。司馬遼太郎、池波正太郎もですが、先輩は中でも藤沢周平推しだった記憶です。

②世界で戦うビジネススキルを学ぶならアメリカの裁判ドラマを見ろ
ここにはロジカルシンキング、リサーチ力、プレゼンテーション力といったまさしくビジネスコアスキルが詰まっている。
かつ日本のドラマと決定的に違うのは、必ずしも正義が勝つとは限らない。それも含めて「現実を直視する」ということかなと。
Low & Orderを見まくった記憶。

そして
③リーダーシップを学ぶならアメリカの軍隊ものを見ろ
トップガンとかインビクタス、そんな映画がお勧めされてみた記憶。

ゴッドファーザーとかTwnty-fourとか勧められたのは多岐にわたるので、上記カテゴリーでは整理がついていないかも。
ただ③だけは全部海外モノだったと思う。それだけ、国内モノには手本となる書籍や動画が少なかったのだろうか。そんな気がする。
日本の歴史上のリーダーに学ぶことももちろんたくさんあると思う。ただもはや戦場はグローバルになっている。

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